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プログラフ副作用

プログラフによる想定される症状の詳細はこちらをご参照下さい。

プログラフとは

プログラフ(Prograf)とは、身体の免疫を抑制する免疫抑制剤です。

プログラフの主成分は、タクロリムス水和物(Tacrolimus hydrate)で、この成分は、初期には、臓器移植後の、拒否反応を抑制するために利用されましたが、その後、プログラフ等の内服薬としても開発されました。

元々、タクロリムスは、筑波山の土壌で採取された放線菌の産生物より1984年に発見されました。

タクロリムスは、内服薬、注射薬(臓器移植や重症筋無力症)、軟膏(アトピー性皮膚炎)、点眼液といった形状で使われています。

プログラフの形状には、カプセルと顆粒タイプがあります。

カルシニューリン阻害薬と呼ばれており、免疫系のリンパ球に作用し、抗リウマチ薬とも言われます。

つまり、効きすぎる免疫力を抑制することにより、様々な病気の治療に利用されております。

適応症は、以下の通りです。

・腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
 における拒絶反応の抑制
・骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
・重症筋無力症
・関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)
・全身性エリテマトーデス(ループス腎炎)
 (ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用に
 より困難な場合)
・難治性(ステロイド抵抗性、ステロイド依存性)の
 活動期潰瘍性大腸炎(中等症〜重症に限る)

タクロリムスは、様々な形態で、世界68カ国で使われています。

プログラフは、アステラス製薬株式会社から製造販売されています。

プログラフには、以下の種類があります。(移植用剤、自己免疫疾患用剤)

・プログラフカプセル0.5mg
・プログラフカプセル1mg
・プログラフカプセル5mg

・プログラフ顆粒0.2mg
・プログラフ顆粒1mg

プログラフとは別に、1日1回服用タイプである、徐放性製剤「グラセプター」も販売されております。

・グラセプターカプセル0.5mg
・グラセプターカプセル1mg
・グラセプターカプセル5mg

タクロリムスの成分を持つ医薬品には、以下のものがあります。

・プロトピック軟膏0.1%
・プロトピック軟膏0.03%小児用
・タリムス点眼液0.1%


プログラフ副作用

プログラフのさらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

プログラフは、効果が強力であるため、副作用も多いと言われています。

プログラフの副作用として、もっとも多くて、注意が必要なのは、腎障害です。特に元々、腎臓の悪い方や、大量服用中の方、あるいは多剤併用されている方は要注意です。

プログラフの主な副作用には、高血圧、高血糖、ふるえ、頭痛、ほてり、吐き気などがあります。

重大な副作用には、以下のものが報告されております。

・腎臓の重い症状(尿が少ない・出ない、吐き気、
 尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、
 側腹部痛、腰痛、発熱、発疹、急性腎不全)
・心筋障害(胸の痛み・圧迫感、息苦しい、
 疲れやすい、むくみ、体重増加、動悸)
・神経系障害(ふるえ、けいれん、うまく話せない、
 混乱状態、もうろう状態、意識の乱れ)
・脳卒中(頭痛、めまい・ふらつき、
 片側の手足のしびれ・まひ、力が入らない、
 うまく話せない、物が二重に見える、意識が薄れる)
・血栓性微小血管障害(皮下出血(血豆・青あざ)、
 歯肉出血など出血傾向、疲れやすい、むくみ、
 尿量減少)
・重い血液成分の異常(発熱、喉の痛み、口内炎、
 だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や
 歯肉出血など出血傾向)
・イレウス(食欲不振、激しい腹痛、吐き気、吐く、
 ひどい便秘、お腹がふくれる)
・重い皮膚症状(高熱、ひどい発疹・発赤、
 唇や口内のただれ、のどが痛い、水ぶくれ、
 皮がむける、強い痛み、目の充血)
・呼吸困難(息苦しい、呼吸が荒い)
・間質性肺炎(から咳、息苦しさ、
 少し動くと息切れ、発熱)
・重い感染症(発熱、のどの痛み、咳や痰、
 息苦しい、下痢、皮膚がピリピリ痛い、
 皮膚の発赤・水ぶくれ・できもの)
・横紋筋融解症(手足のしびれ・けいれん、
 手足に力が入らない、筋肉痛、歩行困難、
 赤褐色の尿)
・膵炎(上腹部〜背中の強い痛み、吐き気、吐く)
・高血糖、糖尿病(異常にのどが渇く、
 水をがぶ飲み、多尿、頻尿、体重増加または減少)
・リンパ腫、皮膚がん、その他の悪性腫瘍
(リンパ節のはれ、発熱、食欲不振、体重減少、
 出血傾向、皮膚にできもの、
 ホクロの異常(かゆい、痛い、出血、潰瘍))
・意識障害
・うっ血性心不全、狭心症、催不整脈
・心膜液貯留、ネフローゼ症候群
・脳血管障害、脳症、溶血性尿毒症症候群
・リンパ腫

上記の様な症状が見られた場合、速やかに医師へ連絡してください。

これ以外の副作用には、下記のものがあります。

・血圧上昇、ふるえ、頭痛、ほてり
・吐き気、吐く、腹部膨満感、嘔吐
・腎臓・肝機能値の異常
・高カリウム血症、高尿酸血症、高脂血症、
 低マグネシウム血症
・高血糖
・尿量減少、多尿、頻尿、むくみ
・序脈、頻脈、動悸、めまい
・運動失調、しびれ、感覚異常、不眠、傾眠
・腸管運動障害、下痢、腹痛、貧血、発疹
・脱毛、喘息、発熱、全身倦怠感、筋肉痛
・関節痛、味覚異常、月経過多、膵炎
・疲れやすい

さらに詳細な想定症状につきましてはこちらをご参照下さい。

注意事項

持病、アレルギーのある方や服用中の薬のある方は、医師に伝えてください。
また、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方も、医師に伝えてください。

以下の方は、基本的には、禁忌です。

・本剤に対し過敏症のある方
・妊娠中または妊娠している可能性のある方
・授乳中の方
・シクロスポリン、ボセンタン、カリウム保持性
 利尿剤の投与を受けている方
・重い腎機能障害のある方
・重い高カリウム血症のある方
・皮膚感染症のある方

以下の方は、使用にあたって注意が必要です。

・薬物過敏症の方
・重い肝機能障害のある方
・腎障害のある方
・高カリウム血症のある方
・間質性肺炎の方
・感染症のある方
・ウイルス性肝炎、肝炎ウイルスをもっている方
・高齢の方

以下の薬剤等との併用は禁忌です。

・別の免疫抑制薬のシクロスポリン
 (サンディミュン、ネオーラル)
・肺高血圧症治療薬のボセンタン(トラクリア)
・カリウム保持性利尿薬(アルダクトンA等)

以下の薬剤等との併用には注意が必要です。

・生ワクチンの予防接種
・高血圧薬のカルシウム拮抗薬(ニバジール、
 ヘルベッサー、ワソラン等)
・マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)
・アゾール系抗真菌薬(イトリゾール等)
・抗てんかん薬(テグレトール、フェノバール、
 アレビアチン、ヒダントール)

グレープフルーツジュースは、本剤の血中濃度が高まり、副作用が起き易くなるため、飲まないこと。

セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含んでいる健康食品等は、控えること。本剤の作用を弱めます。

本剤は、量が少ないと効かず、多すぎると副作用が出やすくなるため、決められた用量を守ってください。

本剤を、大量服用中には、感染症にかかりやすくなりますので、マスクや、うがい、手洗い等で、予防してください。

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